コラム

2024.12.02

白内障手術後に眼鏡やコンタクトレンズは必要?

白内障手術を受けた後、視力がどのように変わるのか、そして手術後に眼鏡やコンタクトレンズが必要になるのかは多くの方が気になるポイントかと思います。今回は、白内障手術後の視力改善についての概要と、眼鏡やコンタクトレンズの必要性について詳しくご説明します。

 

  1. 白内障手術の概要

白内障は、加齢やその他の原因で目の水晶体が濁ってしまい、視力が低下する疾患です。白内障手術では、この濁った水晶体を取り除き、代わりに「眼内レンズ」を挿入します。この手術によって、視力が改善され、生活の質も大きく向上します。

 

  1. 眼内レンズの種類と視力への影響

白内障手術で挿入される眼内レンズにはいくつかの種類があり、レンズの選択によって術後の視力や必要な補助具が変わることがあります。

  • ○単焦点レンズ
    単焦点レンズは、遠くまたは近くのどちらかに焦点を合わせることができます。遠くにピントを合わせる場合、近くを見る際には眼鏡が必要になることが多いです。反対に近くにピントを合わせる場合は、遠くを見る際に眼鏡が必要です。
  • ○多焦点レンズ
    多焦点レンズは、遠くも近くもある程度の範囲でピントを合わせることができるため、術後に眼鏡やコンタクトレンズが不要になる場合があります。ただし、一部の方では光のにじみやぼやけが生じることもあるため、適応については医師とよく相談することが大切です。
  • ○乱視矯正レンズ(トーリックレンズ)
    乱視がある方には、乱視矯正ができるトーリックレンズも選択肢のひとつです。乱視が矯正されることで、術後の視力がさらに安定し、眼鏡の必要性も軽減される場合があります。

 

  1. 術後の眼鏡やコンタクトレンズの必要性

眼内レンズを挿入することで多くの視力が改善される一方で、以下のような場合には術後も眼鏡やコンタクトレンズが必要になることがあります。

  • ○近視・遠視の微調整
    手術後の視力が完全に矯正されるわけではなく、多少の近視や遠視が残る場合があります。この場合、普段の生活や読書などにおいて眼鏡が必要になることがあります。
  • ○老眼による補助
    単焦点レンズを選択した場合、近くを見るための老眼鏡が必要になることが多いです。多焦点レンズを挿入していても、細かい文字を読む際などには老眼鏡があったほうが便利なケースもあります。
  • ○細かい視力調整
    仕事や趣味で特に細かい作業をする場合、手元の視力をさらに補うために眼鏡やコンタクトレンズを使用することがあります。

 

  1. 術後の視力についてのアドバイス

白内障手術後の視力は個人差が大きく、回復の具合や眼鏡・コンタクトレンズの必要性も人それぞれです。手術後に「どれくらいクリアに見えるか」や「どのような補助具が必要か」は、医師の指導に従ってご自身の視力に合わせたケアを行うことが重要です。

 

まとめ

白内障手術後は、眼内レンズの種類や手術の結果によって、眼鏡やコンタクトレンズが必要になる場合があります。特に、単焦点レンズを選択した場合は遠近どちらかの視力補助が求められることが多いです。最適な視力改善と術後のケアを行うためにも、手術前に医師と十分に相談し、自分に合ったレンズや視力補助具の選択を行いましょう。

白内障手術後も、見え方に関するお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。