コラム

2018.12.06

洗剤などが眼に入ったときは

何らかの化学物質、たとえば洗剤や有機溶剤、パーマ液などが
誤って眼に入ってしまったときは、経過は異なりますが、
時に失明に至るようなケースもあります。

■症状

科学物質が目に入った直後は、結膜や角膜といった眼球表面の組織に炎症が起こります。
なかには角膜の表面が完全に剥がれてしまったり、角膜全体が摺りガラスのように濁ってしまうこともあります。
特に、化学物質がアルカリ性だった場合、眼球表面にとどまらず、化学物質が角膜を透過して眼の内部にまで障害を及ぼす場合もあります。
軽症の場合は治療により後遺症を残さずに回復することがほとんどです。
しかし重症の場合、眼球とまぶたが癒着してしまったり、角膜が白く濁ってしまうなどの後遺症を残すことがあります。

■治療

化学物質が眼に入ってしまった場合、医療機関を受診する前に、
その場でなるべくはやく、眼を開けたまま水道水などの流水で10分以上眼を洗うことが必要です。
一般に、化学物質が眼に接触している時間が長ければ長いほど眼の障害は重症となります。
傷ついた眼を開けたまま洗うのは痛いので非常に難しいのですが、できるだけ化学物質を洗い流すことが重要です。
洗眼が済んだら、ただちに眼科を受診してください。
その後の治療は、化学物質の種類・化学物質が眼に接触していた時間・
目の障害の程度などによって異なります。