白内障は、高齢者に非常に多い目の病気のひとつです。加齢によって水晶体(目の中のレンズ)が濁り、視力が低下していく病気で、誰にでも起こり得る“老化現象”の一部ともいえます。厚生労働省の調査によると、日本では60歳代で約7割、80歳を超えるとほとんどの方に白内障の症状が見られるとされており、高齢者の生活に大きく関わる病気です。今回は、ご家族が知っておくべき白内障のポイントを解説します。
1.白内障の主な症状
白内障はゆっくり進行することが多く、初期は本人も気づきにくい場合があります。典型的な症状は以下の通りです。
- ○視界がかすむ、ぼやける
- ○明るい場所でまぶしさを強く感じる
- ○夜間の視力低下、特に車のライトがまぶしい
- ○色の見え方が変わる(全体的に黄色っぽく見える)
これらの症状は加齢のせいと思われがちですが、実際には白内障が原因のことも少なくありません。ご家族が日常の中でこうした変化に気づくことが、早期発見につながります。
2.高齢者にとってのリスク
白内障は視力低下によって日常生活に影響を与えます。
- ○読書やテレビ鑑賞がしづらくなる
- ○段差や障害物に気づきにくく、転倒のリスクが高まる
- ○車の運転が危険になる
特に転倒は骨折や寝たきりにつながることもあるため、ご家族が注意して見守ることが大切です。
3.治療方法と手術のタイミング
白内障の根本的な治療は「手術」です。濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズに置き換えることで視力を回復させます。手術は日帰りで行えるケースが多く、比較的安全性が高いのも特徴です。
ただし、症状が軽いうちは点眼薬で進行を遅らせることもあります。手術のタイミングは「本人が生活に不自由を感じ始めたとき」が目安となります。ご家族も「最近見えにくそうにしている」「転びやすくなった」と感じたら、眼科受診を勧めましょう。
4.ご家族ができるサポート
- ○定期的な眼科受診を促す
- ○本人が見えにくさを訴えていないか気を配る
- ○室内の照明を明るくして転倒を防ぐ
- ○手術や治療の際には送迎や生活面での支援を行う
白内障は進行しても手遅れになる病気ではありませんが、放置すると生活の質が下がり、他の病気や事故につながる可能性があります。ご家族がサポートすることで、安心して治療に臨めるようになります。
5.まとめ
高齢者に多い白内障は、誰にでも起こり得る病気です。症状を理解し、早めに眼科を受診することで、生活の質を大きく改善できます。ご家族が見守り、必要に応じて受診や手術をサポートすることが大切です。
白内障について詳しく知りたい方や、症状が気になる方は、ぜひ当院までご相談ください。


















